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臨床研究

栄養障害性皮膚炎における皮膚免疫細胞の解析

・ご協力のお願い

−2000年1月1日〜2012年12月31日に本研究参加施設にて栄養障害性皮膚炎という診断を受けられた方へ−

 

1.研究の意義と目的
栄養障害性皮膚炎として、ニコチン酸欠乏によるペラグラ、亜鉛欠乏による腸性肢端皮膚炎、グルカゴノーマに合併する壊死性遊走性紅斑などがあります。これらの栄養障害性皮膚炎の共通点がみられますが、その原因はまだわかっていません。

最近、腸性肢端皮膚炎や壊死性遊走性紅斑の皮膚において、表皮樹状細胞であるランゲルハンス細胞という細胞が減少、消失していることが明らかになりました。

また、ランゲルハンス細胞は皮膚炎を抑制する働きがある可能性が報告されています。

私達が診察したペラグラの患者さんでも同様の検査結果をみられため、ペラグラを含む栄養障害性皮膚炎の皮膚病理組織の免疫組織染色を行い、ランゲルハンス細胞の発現、さらにはランゲルハンス細胞以外の樹状細胞、皮膚構成細胞の変化についての解析を行うことで栄養障害性皮膚炎の機序、皮膚免疫におけるランゲルハンス細胞の役割について調べることを目的としています。

 

2.研究の方法

2000年から2012年までに本研究参加施設において栄養障害性皮膚炎と診断された方を対象とします。対象の方に対し、診断のために行われた検査で余った病理標本の一部を酵素抗体法という方法で染色して調べます。研究は琉球大学大学院医学研究科皮膚科で行います。


3. 個人情報の保護:

提供された皮膚組織は分析する前に本人と分かるような住所・氏名・生年月日などを削り、無記名化した番号をつけます。分析をする医師があなたの皮膚組織とは分からないようにします。個人情報は各研究参加施設で厳重に管理し、他の施設には提供しません。

4.研究協力の利益および不利益

この研究は対象となる方に対し、この研究に関連した新しい検査や金銭的な負担は一切生じません。 負担は私どもの研究費で賄います。予測される不利益はありませんが、短期的には患者さんに直接的な利益もありません。

協力してくださる患者さんへ、金銭をお支払いすることもありません。

 

5.皮膚試料の取り扱い

病理組織診断の確定後に、あなたから頂いたサンプルはこの匿名化された状態で研究に用いられ、保存時にも匿名化された状態で冷凍庫に保管されます。プレパラート病理標本には病理番号が使用され匿名化されます。研究終了時やご協力の撤回時にはその匿名化された状態で廃棄され、廃棄されたサンプルからあなた個人の特定に至ることはできません。あなたからいただいたサンプルは本研究以外に使用されません。

 

6.研究結果の公表

この研究の成果は学会で発表され、学術誌に掲載されることも考えられます。その時には、あなたを含めご協力いただいたすべての患者さんは匿名化された状態で発表され、あなたのプライバシーに関する情報が公表されることは全くありません。

 

7.研究から生じる知的財産権の帰属

本研究の成果として特許などの知的財産権が生じる可能性はあります。

この場合、その権利の帰属先は国、琉球大学、研究遂行者などになります。なぜなら、本研究の成果は多数の患者さんから得られた研究成果に基づいているため、特定の患者さん個人に知的財産権を付与することはできないこと、知的財産権はそれを見出した研究組織に帰属される性質のものだからです

 

その他、この研究にご質問等がありましたら下記までお問い合わせ下さい。御自身や御家族の情報が研究に使用されることについてご了承いただけない場合には研究対象としませんので,2014年3月31日までの間に下記の連絡先までお申出ください。この場合も診療など病院サービスにおいて患者の皆様に不利益が生じることはありません。

 

連絡先:琉球大学大学院医学研究科皮膚病態制御学講座 (琉球大学医学部皮膚科教室、電話 098−895−1153、お急ぎでないときはなるべくファックスでお願いいたします。 FAX番号 098−895−1417 山口さやか あるいは高橋健造)

 研究責任者     琉球大学皮膚科  教授   上里 博 
  研究担当者     琉球大学皮膚科  准教授  高橋 健造

              琉球大学皮膚科  大学院生 山口 さやか 

      

・資料提供機関
東京医科大学皮膚科  三橋善比古 
長崎大学皮膚科    宇谷厚志 
埼玉医科大学総合医療センター皮膚科 伊崎 誠一
佐賀大学医学部内科皮膚科  成澤 寛

 

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