特徴・教員紹介


地学系の教育プログラム
地学(地球科学)では私たちの住む地球が研究対象です。上空の大気圏・海洋を中心とした水圏・地表から地下深部までの地圏で起きている、過去に起きた現象の謎を研究しています。
琉球大学の地学系では、海洋亜熱帯島嶼の地学に重点を置いた教育・研究を行っています。


教員の紹介
地学系では計6名(令和5年4月現在)の教員が、気象学、海洋物理学、海洋地球環境学、固体地球物理学・地震学、岩石学・同位体地球化学の分野で教育と研究に取り組んでいます。
各教員の教育・研究内容について簡単に説明します。

[ 大気海洋コース ]
久木 幸治(ひさき ゆきはる) 教授 専門:海洋物理学 研究室ホームページ

海洋物理学とは海流・波浪などの海洋の物理現象について、その実態を明らかにし、原因を解明する学問です。 私達の研究室では、リモートセンシングという電磁波を用いて陸上や人工衛星から海を観測する手段によって、研究を行っています。 研究の手法は、観測、データ解析、理論、数値シミュレーションなど多岐に渡っております。 海洋の物理現象は大気と関係が強いため、最近は大気海洋相互作用に関する研究も行っています。 海洋の様々な現象について興味がある学生の研究への参加を待っています。詳細は研究室ホームページを見て下さい。
山田 広幸(やまだ ひろゆき) 教授 専門: 気象学 研究室ホームページ

積乱雲や台風など、熱帯域に発生する雲の構造や発達機構を研究しています。 雲の中の気流構造を観測できるドップラーレーダーのデータ解析や、雲の発達を再現できる非静力学モデルを使った数値実験を行っております。 最近は航空機による台風観測プロジェクトに参加し、台風の中を飛行しています。 私が台風の中で撮影した動画は、YouTube琉球大学理学部チャンネルの「台風の目」でご覧いただけます。

[
固体地球コース(地震) ]
中村 衛(なかむら まもる) 教授 専門:地震学 研究室ホームページ

地震・地殻変動・地殻構造の研究を行っています。 沖縄は巨大地震のない地域だと言われていますが、琉球弧で過去起こった巨大地震のメカニズムや、将来巨大地震の起こる可能性のある場所の調査を、海洋調査や数値シミュレーション、地震波形の解析などを基に研究しています。

[
固体地球コース(地質) ]
藤田 和彦(ふじた かずひこ) 教授 専門:海洋微古生物学 研究室ホームページ

単細胞生物有孔虫(星砂の仲間)の生態や化石を研究しています。 有孔虫の生態情報から過去の地球環境の変動(海水準変動)を復元したり、現在のサンゴ礁の環境問題(海面上昇、富栄養化、海洋酸性化の影響)について調べています。
千徳 明日香(せんとく あすか) 助教 専門:進化古生物学 研究室ホームページ

多様な成長形態を有するサンゴ類の研究を行っています。 地質調査、航海調査、潜水調査などのフィールド調査を行い、化石や生体標本を採集し、それらを分析や飼育観察することで骨格の形態形成様式、機能形態、環境への適応様式、進化過程の解明を目指しています。
新城 竜一(しんじょう りゅういち) 教授 専門:岩石鉱物学・同位体地球化学
琉球弧や周辺海洋底の火山岩の微量元素や同位体比の分析を行い、マグマの生成メカニズムや起源物質(マントル)の化学的特徴を明らかにし、それが島弧や海洋底の成り立ちとどのように関連しているのかを研究しています。 島嶼の水循環プロジェクトを牽引するため、総合地球環境学研究所の教授を併任しています。